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更新日付:2020年11月12日 / ページ番号:C076622
大宮盆栽美術館が所蔵する五葉松吹流石付の五葉松が、害虫食害や急激な気温変化等の影響により枯死しました。
1 五葉松吹流石付の概要
・寸法
樹高110cm×樹幅123cm
・推定樹齢
150年
・取得経緯
平成20年10月に、大宮盆栽美術館に展示することを目的として、岩崎大蔵氏(当時:世界盆栽友好連盟副会長)から寄贈された。製作は、蔓青園3代目園主 加藤三郎氏の手によるもの。
2 枯死に至る経緯
・令和2年4月9日
樹勢の向上を目的として、石付きから鉢への植え替えをする。この時に、コガネムシの幼虫と根の食害を確認する。
・5~8月
枝葉の伸長生長が見られ、樹勢は回復傾向にあることを確認する。
・10月6日
葉色の退色を確認する。
・10月8日
樹木医の診断を受ける。助言により、夜間に屋内管理をするなどの措置を講じる。
・10月8~29日
葉色の退色が広がり、全ての葉に及ぶ。
・11月3日
樹木医の診断を受ける。枯死と判定される。
3 枯死の原因
11月3日の樹木医の枯死判定時に、原因として次の考察が示されています。
・4月9日の植え替え時に、コガネムシの幼虫の食害による根量の減少が見られていた。
・7月、8月に枝葉の伸長生長が見られ、樹勢が回復傾向にあると思われたが、枝葉の伸長生長を維持するための量の根系が発達できなかったことが推察される。
・夏の高温から秋の低温への気温の差が樹体にストレスを与え、異常落葉などの症状が見られた。
・以上のことから、枯死に至った原因は、激しい気温の変化と十分な根系の再生ができなかったことによるものと思われる。
4 今後の対策
効果的な薬剤散布の方法、長雨や気温変化が盆栽に与える影響などの調査研究を進め、徹底した害虫防除と気象変化に応じた盆栽管理を行います。
スポーツ文化局/文化部/大宮盆栽美術館
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